天気 | 体調 | 気分 | 出費 |
---|---|---|---|
晴れ | 普通 | 普通 | \7700 |
出発地 | 終着地 | 走行距離 | 走行距離(合計) |
桃岩荘YH | 九種湖畔キャンプ場 | 102km | 13053km |
5時半に目が覚める。
まだ起床時間前だ。
今のうちに逃げなければ・・・。
しかし、こっそり荷物を整理していたとき、爆音の曲がスピーカーから流れはじめた!!
ダメだ・・・奴らもバカじゃない。そうやすやすと逃がしてはくれなかった。
結局捕まった僕は、その後第一便のフェリーで帰る人たちの見送りを桃岩荘の前で見えなくなるまでして、ようやく終わったと思ったら次はみんなでワイワイしながら掃除!!
とにかくハイテンションなみんな。けどこの掃除は何気に楽しかったりした。
そして次はさっき見送った人がフェリー乗り場に着くころだから(あえてフェリー乗り場まで歩いてもらっている。)みんなで車に乗り込んで、フェリー乗り場で見送りを。
そのとき僕は「ココしかない!!」と思い、みんなの目を掻い潜ってその場から離れることに成功した。
そして「桃岩荘」から解放された!!
僕はまっすぐこの島に一件しかないコンビニ、セイコーマートに行く。
あぁなんかいい。セイコマ自由だ。自由の象徴だ。
どの店員も僕が店に入ってきたとき「おかえりなさいー!!」と旗は振っていないし、「大お掃除大会」という名の強制掃除はさせられないし、僕が見えなくなるまで「行ってらっしゃいー!!」と叫び続けることなんて絶対しない。
なんていうか、だからやはり自由だ!!
そんなコンビニライフを楽しんでいたら、悪魔の手先のコロ姉からメールが。
バカめ。僕がそんな安っぽい罠に騙されると思うか!?
僕はメールをシカトした。
どーせそれを信じて港に行ってみたら実はみんな待ち構えていて・・・。
「テメ―、見送りをしないで逃げたらどーなるか分かっているんだろうな。」
ってなかんじでボコボコにされんだろうな。
イタタタタ・・・。
または信じて港に行ってみると漁師が網を持って待っていて・・・。
「大物だ!!いやっほう!!」ってな具合に捕まってしまうんじゃ。
食べないで・・・。
終いにはもう嫌だと逃げようとしたら、なぜか道に女性のパンツが。
「なぜこんなところに・・・。」と疑問を抱きながらも、しっかり拾っておく。
すると今度はその先になぜかブラジャーが。
「おかしいなぁ。」と思いながらも、やはりしっかり拾っておく。
するとまたその先にパンツやブラジャーが・・・。
疑問に感じながらも拾わずにはいられない。
そして気付けば僕は桃岩荘の前に・・・。
しかもなぜかその下着には名前と歳が書いてあり・・・。
けどそのあと僕から返信がないことに痺れを切らせたのかコロ姉から電話があり、本当に港での見送りは終わっているみたいなので迎えに行く。
コロ姉は1時の便で稚内に帰るらしく、それまでは二人で礼文島観光をすることに。
とりあえず日本最北限のスコトン岬まで行く。
日本最北端の宗谷岬と、日本最北限をうたっているスコトン岬。どっちが最北に位置しているのってずっと疑問だったが、どーやら宗谷岬らしい。
昨日ユースで教えてくれたのだが、本当は礼文の人は昔スコトン岬が最北だと思っていたが実際は違くて、かといって最北の肩書きを取ってしまうと困るので最北限にしたらしい。
なぜ困るかというと、やっぱ僕もそうだが何故か決まって旅人は「端っこ」好き。
「最北」と名がつけばみんな騙されて訪れてくれるのだとか。
「礼文はせこいんです。」ってヘルパーさんが言っちゃってたし。
そしてあっさりついたスコトン岬。
「スコトン岬」と書かれた看板の写真を撮ろうとしたところ・・・。
危ねぇ!!ここが最北限って信じるとこだった!!
紛らわしいぞ、おい!!
実際の「スコトン岬」の看板はまだその先にあった。
ってか今日は雲ひとつない快晴のおかげか海も青い!!
澄んだ色した青い海が広がっていた。
その先にあるのが漁師小屋しかない無人島の「トド島」。まぁトドはいなかったけど。
その後は最北限のトイレをパシャリしたり、昆布ソフトを食したりしてまた香深の港まで向かった。
フェリー乗る前に昼飯食べようと話していたのでターミナルの近くの「かふか」っていうお店に行く。
ここで礼文島名物の「ほっけのちゃんちゃん焼き」を注文する。
利尻で鮭のちゃんちゃん焼きは食べさせてもらったけど、ほっけのちゃんちゃんは初めてだ。
ほっけのちゃんちゃん焼きは、ほっけの上に特製みそとネギを乗せるらしい。
しかもここは目の前で店員さんが炭火で焼いてくれて身を解してお皿にのっけてくれる。
いいじゃん、こーいうの。
そしてフェリーの時間になりコロ姉とはお別れ。
桃岩荘の面々もターミナルにはいるらしく「一緒に見送りして。」と言われた。
そんなの聞く必要はないだろう!?
そんなの当たり前。
そんなの当たり前・・・。
そんなの当たり前・・・
じゃなく・・・。
・・・。
誰が桃岩荘の面々と歌って踊る見送りするか!?
絶対、嫌じゃ!!
何度も見送りしてと言われたが、「それだけは絶対嫌だ。」とかたくなに拒んだ。
そしてフェリーターミナルの入口でお別れ。
これ以上行くと桃岩連中に見つかるので。
なんか今回は桃岩荘にいたり、他の人がいっぱいいてコロ姉とはたいした話はしなかったような。
まぁまた会えるだろう。
コロ姉はもうすぐ旅が終わる。
あと少し。気を抜かず安全運転で。
またなー!!
そのあと僕は礼文を南下した。
ちなみに礼文島は利尻島と違って縦に長く、しかも大きな道は東側に南北に一本しか通ってないのだ。
実は行きたい店があったのだが結局見つからず、最南端まで来てしまった。
まぁお店は後で探せばいいやと、今日宿泊予定のキャンプ場まで行く。
ちなみに今日宿泊予定のキャンプ場はスコトン岬の近く。
つまりまたこの島の北端。
一日にこの島の北と南を行ったりきたり。
この一本しかない礼文島で唯一の大きな道「道道40」を何回通ることになるのやら。
キャンプ場に向かう途中またフェリーターミナルの横を通った。
そしたらちょうどコロ姉が乗ったフェリーが出港する時間だったみたいで、桃岩荘の面々が踊っているとこが見えた。
けど僕はそれを横目で見て止まらず走り抜けた。
実は歌って踊るのが嫌だから見送りを断ったわけではない。
いや、もちろん歌って踊る見送りはお断りだが・・・。
単純にフェリーの見送りが嫌なのだ。
実は昨日関係ない人のフェリーの見送りをたまたま見た。
泣きながら去っていく人。「また来いよ!!」と叫びながら見送る人たち。
もうこれだけで胸いっぱい。お腹いっぱい。
たかが自分とは関係ない人の見送りを見ただけで嫌になるのに、知り合いの見送りなんて絶対もう嫌だ。
フェリーのお別れは利尻で体験している。もうあんなのコリゴリだ。
多分コロ姉とはまた会えると思う。いや、もしかしたら会えないかもしれない。だけどフェリーで見送りしたら、本当にそれがお別れのような気がしてしまう。
だからそんなのは嫌なので見送りを断った。
フェリーの別れってなんでこんな辛いんだろう。
しかも離島を離れる時の。
乗り物のなかじゃダントツ一番だよ。
あーいやだ、いやだ。
そのあと僕はガソリンを久しぶりに入れた。
ってか利尻より礼文のが2円ほど安いんだ!!
なんかお得に感じる。
でももちろん離島価格で超高いが・・・。
そしてキャンプ場に行く前に金田ノ岬に行ってみる。
ここはスコトン岬と違ってなんだか人もいないし、寂しいぞ。
少し海をボーっと眺めていたら「あ”あぁ”ぁぁ”ぁ〜」と不気味な鳴き声が・・・。
なんだこの声は・・・!?と、その声のほうを向いてみたら・・・。
しかもうじゃうじゃいる!!
ってかあれアザラシだよね!?トドじゃないよね!?
野生のアザラシなんて初めて見るから合っているのかどーか。
まぁいいや。アザラシだ、アザラシ!!
その後はキャンプ場でテント張って、食材買いに行って、離島価格にまたビックリして、もやしとビールを買って戻ってきた。
ってか利尻にきたときもこの田舎っぷり、ってか離島っぷりにビックリしたけど、礼文のがすげーな。
利尻のが都会に見えてきたよ・・・。
夕飯は魚肉ソーセージともやし炒め。
なかなか乙な味。
そーいえばこのキャンプ場もわりかし綺麗だし、今日は風もなく快適にテントで眠れそうだ。
ってよく見たらさっきまでなかったのに、同じサイト内にテントがひとつ。
しかも僕と同じ形なんですけど・・・。
なぜ同じサイトに張る・・・!?こんだけ広々しているんだからもっと遠くに張れよ・・・!?なんか恥ずかしいだろ、おい・・・!?
しかも僕のがなんかシワシワだし・・・。恥かかせんなよ、おい・・・!?
そーいえばよく考えたら今日は久々の一人の夜。
やっぱ一人はいいねぇ。
と、しみじみ根暗なことを考える暇もなく眼は瞼の重さに耐えられない。
もう眠くて限界だ・・・。
明日はひとりで礼文を歩くことにしよう。
では、おやすみだす。